10月が終わる。
今月は祖母が亡くなった。
89歳だった。あと3ヶ月で90歳だった。
祖母は3年ほど前から急に認知症が進んでしまい、介護をしながらだけど家で自宅で生活できていた。
帰省して会った時、私のことを忘れてしまっているときもあった。
大学生になるまで同居していたから、数えきれないほどの思い出がある。
その中のつらい記憶。
小学校低学年の冬休みに、なぜか先生に会うために学校に行かないといけなくて、雪がしんしんと降る中、ばあちゃんに学校まで自転車の後ろに乗せてもらって連れて行ってもらった。
先生との話が長引いているのに、ばあちゃんがずっと寒い中外で待ってた。
待たせてしまったことに心が痛んで、ずっと申し訳なくて、忘れられない。
晩年のばあちゃんはきっと忘れてしまったかもしれないけど、ばあちゃんの心は覚えていたかもしれない。
あの時はごめんね。
臆病な私は先生にばあちゃんが待っていることを言い出せなかった。
ばあちゃん私を自転車の後ろに乗せて色んなところに連れて行ってくれてありがとう。
ばあちゃん、ありがとう。